接客業、販売、お問い合わせ窓口、営業、受付…。
世の中には色々な職種があって、一般的に「お客様対応」と呼ばれる仕事に従事されている方は多いかと思います。
私自身もクレーム対応部署での対応も行ってきて、コールセンターでお客様対応もしてきました。
代表的なクレーム対応として、「怒りの感情をそのままぶつけてくる方」がいらっしゃるかと思いますが、今回はこのようなお客様に向けての対応方法を記事にしていきたいと思います!
「クレーム対応は苦手…」「怒鳴られると委縮してしまう…」という方はぜひ参考にしていただけると幸いです!
怒鳴り上げるタイプのクレーム対応について
電話を取った瞬間に怒鳴られてしまい、どうしたら良いかパニックになる事はありませんか?
怒りをぶつけてくるタイプのお客様は、「怒っている」のは勿論ですが、怒りの感情を出す前には必ず「困っている・不安である」という気持ちがあるので、その部分をしっかりと受け止めましょう!
クレーマーなのか、慣れていない人なのか判断する
クレームのお問い合わせを受けた時に、お客様のお話を聞きながら状況の聞き取りを行うかと思います。
その中で、今対応しているお客様が、「①クレームを言う事に慣れている、いわゆるクレーマー」と呼ばれるようなお客様であるのか、「②問い合わせも不慣れで、困りに困って怒りが沸いてきたお客様なのか」を判断しましょう。
①の前者であれば、基本的には「毅然と対応する」事が重要ですし、②の後者であれば、お困りの問題に共感を示す事が大事です。
前もってお客様の情報がなく判断が付かない場合は、とにかくお客様のお気持ちを出し切ってもらうまで、真摯な態度で「傾聴」する事が第一段階となります。
怒りの感情は2分も続かない
一般的に人間の怒りの感情は2分も続かないと言われています。
この怒りの感情というのは、「一気にまくし立てるような・怒鳴り続ける勢い」の事を指します。
2分間怒り続けて怒鳴り続けるのって…実はものすごく体力もつかってしんどいのですよ(;^ω^)
お話が始まった瞬間にすでに怒りのスイッチが入っており、感情を爆発させている人は2分後にはトーンダウンします。
もちろんトーンダウンしたとしても問題が解決していないので、沸々とした「静かな怒り」は継続中です。
そのため、まずはお客様の怒りが爆発している2分間程は傾聴の姿勢を崩さずに、自分の意見をなるべく間に入れないようにしてください。
その後、トーンダウンしてきたなぁ…と感じた時の対応は以下となります。
トーンダウンしたら、この一言を投げかける
「○○で大変お困りになったという事でございますね。このたびは○○様に大変ご不快な思いをおかけしてしまい、申し訳ございませんでした。」
と一言投げかけてみましょう!
ポイントは以下となります。
・「○○で大変お困りになったという事でございますね。」
お困りになったと申告があった内容について、復唱する事で「この人は話を聞いてくれている」と安心感と信頼感を与えます。
・「このたびは○○様に~」
お名前が分かった時点で名前をなるべく出すようにしましょう。
個人名を出される事で「特別に扱ってもらっている」という感覚や、「きちんと対応してくれようとしている」と印象付ける事が出来ます。
・「ご不快な思いをおかけしてしまい~」
謝罪の言葉を述べてはいけないとか、謝罪すると非を認めた事になる、という考え方はひと昔前の対応方法になります(;^ω^)
謝罪しちゃダメ?いえ、どんな理不尽な言い分でもまず謝罪しましょう!
実際に困って問い合わせている事は事実なので、まずは「ご不快な思い」をかけた事実についてしっかりとお詫びをするべきです。
真摯に向き合う姿勢を見せる事で、「この人ならしっかりと対応してくれる」という信頼を持ってもらえるので、お客様の感情も落ち着いてきます。
そこから問題解決に向けて建設的な話をする…という流れがスムーズかと思います。
万が一、クレームに慣れているクレーマーであった場合で「謝るってことは認めるという事だな!」という不明瞭な質問をされてしまった時は、
「お困りの件につきまして、責任を持って対応させていただきたいと思っております。まずは、詳しい状況を確認させていただけませんか?」
と、状況説明してもらうように話をかわしてしまいましょう。
ここで「この対応が出来ます!」と断言する必要はありません。
逆に早期に提案を出してしまう事で、「怒鳴ればこんな対応をすぐにしてくれる」という印象を持たれてしまいます。
そういった対応を続けると、クレーマーではないお客様が今後のクレーマーと化してしまったり、そのお客様の話を聞いた周りの人たちが、クレーマーとなってしまうかもしれません。
クレーマーを作る事なく問題解決しましょう!
建設的なお話を踏んで提案を行う
上記でご紹介した内容をまとめると、
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お客様のお怒りが大きい時は、真摯な姿勢で傾聴に徹する
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ご不快な思いをおかけした事について、まず謝罪する
この2点が大事である事が分かりました。
そして以下のポイントもありました。
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お客様の話を復唱する
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名前を呼ぶ
このポイントも注意しながら、問題解決に向けて建設的なお話をしましょう。
提案を行う際のポイントですが、お客様に寄り添って対応しようとする気持ちは素晴らしい事ですが、「お客様の希望を全て叶える必要はない」という事です。
会社のルール的にこれ以上の対応は難しい…という場合もあると思います。
代替案なども含めた出来る限りの提案を行い、それでも納得されない場合は「お断りする勇気」も大事です。
「大変申し訳ありませんが、これ以上の対応は出来かねてしまいます。弊社としても、出来る限りの対応をさせていただき、○○の対応となります。どうかご了承いただけないでしょうか?」
と、毅然とした対応をしましょう。
お客様側はこちらがどこまで対応するのかが不明な状態です。
「言えば何とかしてくれる」という気持ちがある場合は、「これ以上は無理です」という意思表示をしっかりとしなければ、話が解決するどころか更ににこじれてしまう原因となります。
お客様の気持ちに寄り添う対応
ここまで書いてきましたが、結論としては「お客様の気持ちになって、寄り添う気持ち」が一番大事な事になります。
最初に書いたとおり、怒りの感情が出る前には必ず「どうしたら良いのか…」という不安や、問い合わせる事についても、「何て説明しようか…」という心配の気持ちがあります。
そんな不安や心配の中、慣れない問い合わせをしてくれる行動自体が、お客様には負担がかかっているという事です。
問い合わせるにしても手間や時間がかかってますからね…。
お客様対応をする時は、不安や心配を受け止めるような気持ちで対応すると、自然と良い対応が出来て、お客様の満足度もあがり感謝される事もありますよ!
そして、早期クレーム解決につながる事と思います。
クレーム対応で満足されたお客様のほとんどが、「自社のファン」になってくれますので、仕事に対してもやりがいを見つける事が出来ますよ♪